1988/内容の創作
東京藝術大学のデザイン科の大学院での修了制作作品。
普通の形の本がきっちり作ってみたくて作ったもの。ハードカバー角背の詩画集。
詩を書いて、写植機で字を打って、製版してフィルムを作って、オフセット印刷の手動の校正機で印刷。
絵を描いて、ジンク板にクレヨンなどで絵を写して、リトグラフ(石版画)にして印刷。
そうやって本文も表紙もジャケットも20部余り印刷しました。
製本だけは、無理だなと判断して牧製本印刷株式会社に依頼して作ってもらいました。(当時製本がよくわかってなかったですが、4ページ1折で機械かがりをしてもらってました。
後ろから始まる本があってもいいですよね、とか製本のお願いに行った時に話したりしたせいか、あるいはアートな感じの変な依頼をする学生がいたからか、出来上がったのを受け取りに行った時「ちゃんとした本に仕上がりましたね」的なことを褒められ、そうでしょう!と得意になったのを思い出します。)
結局、「どうやって作るのか」技法と素材を知ることに興味がある、自分。十全に楽しんで作ったもの、といえます。
製本だけはやり残したのが、あとで製本をやることになることを暗示してるような気が今ではしますね。