1989/内容の創作製本の設計と制作
189×133×8㎜
池袋コミカレのルリユール工房に通っている時期の作品。高校時代の文章をワープロでプリント。表紙は白い絹に油絵の具でマーブリング。栃折久美子さんが「ワープロなら1冊からちゃんとした本が作れる」と熱く語っているのを聞き、早速次の週に作って行ったもの。素人考えでやったマーブリングが気に入っている。
写植屋さんに頼んで、紙焼きを作って、印刷物を作る、というのが非常なあこがれだった高校生の自分。それがワープロ出現で自分の文が自在にレイアウトできることになってじゃ詩でも作ってみようか、となって全部の作業をやってみた大学生の自分。パソコンやウェブの時代になったら、そういうあこがれがなくなりました。ちょっと頑張ると自分で、その形が作れるということが面白かった。だから、「本」に対するこだわりが変質してきて、今(2016年)は、自分で考えて手で作れるものだったらなんでもいい、くらいな感じになってきた。