2007/製本の設計と制作
223×153×15㎜
「もっと自由に!手で作る本と箱」(文化出版局刊)のための作例。未綴じの前著を製本した。麻テープに糸綴じ後背固め、表紙と同じデニムで
背ばりし仕上げた。いわば背が露出したままなので開きがよい。(なお、プララポルテは、表紙を一枚ずつ取り付ける意味で、背の状態を表現してはない。)
このデニムは、ジンバブエ産のオーガニックコットンで織ったもの。
新宿のオカダヤで購入した。
生地の模様が微妙に曲がって不規則に見えるのが面白くて買った。
(あとで調べると、ツェルナー錯視、という名前の錯視)
また、背の天地に生地のヘリの赤いところをそのまま利用したのだが、調べてみると、これは古いタイプのデニムの織り機でできる「赤ミミ」というものらしい。
アメリカで作られた織り機が、織りの速度や老朽化の理由でジンバブエに輸出され、そこで、オーガニックに再利用されているもの、と想像した。