山崎 曜 製本アーティスト

作品と展示

ナルキリエ(鳴る木り絵)

2014オブジェ作品

アンデルセンの小さな15冊の本展(ギャラリーまぁる、恵比寿)は、絵描きとデザイナーが組んで100部限定の小さな判型の本を15点作り、原画とともに展示する、という企画。その会場のオブジェを依頼されて作ったモビール。(写真一番上は、展示後に住宅の天井に吊るしたもの)


アンデルセンは童話はもちろん、切り絵でも有名。(といいながら、私は、2013年の教室展で生徒さんが改装してる本で、はじめて知った。)このモビールはその本からアンデルセンの切り絵をトレースして(やってもらったんだけど)レーザーカッターでNTラシャなどの厚手の紙を切り抜いたもの。
ヒノキの棒は、製本教室でいつも隙間などの幅を決める棒定規として使っているもの。何本かいっぺんに持つと当たっていい音がするので、吊るす作品にできないか、と思っていた。
一番下の長い棒を揺すると、カラコロといい音がする。

製本が専門ではあるのだが、ずっと吊るす作品が作りたくて、教室にいろいろなものを吊るしている。それを見ていた生徒さん(彼女がこの展示の全体のディレクション担当のブックデザイナー)が、オブジェ作りませんか?と声をかけてくれた。

鳴る木と切り絵を合わせて
北欧風な響きの「ナルキリエ」と名付けてみた。

というわけで、実に「生徒さまさま」な、教室やってて生まれた、作品。
また、切り絵だけでなく、吊るすための円環状のシナベニアもレーザーカッターで切り抜き、均等に切り込みを入れている。少し前だったらこんな加工も一苦労だったろう。

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