内容を印刷して綴じる。すると本の中身ができる。それで「伝える(読む、読ませる)」という機能はとりあえず成り立つ。そして表紙を付けることで「保存する」「輸送する」「何が入ってるか分かる」などの機能を付加する。
ゆえにこの二つを接合するということが「製本」ということの重要ポイントであるのは間違いない。ゆえに実にさまざまな工夫がなされてきたと思う。
洋本の歴史の中で「溝」の発明は多分エポックメイキングな出来事なのではないかと思う。それまで綴じ付けという方法で表紙のボードを本文の綴じと同じ紐にくっつけていた。(すでに合体が終わっているところに革や布を貼るのはとても面倒な作業)
「溝」のある本はフランスの製本では「ブラデル」と呼ばれているようだ。(あってる?自信なし。)製本屋の名前だそうだ。ブラデルの考えたことが「溝」をもうけることによって開きをよくすることだったのか、ここで問題にしているように、表紙と中身を合体することを容易にすることだったのか、私はよくわからない。だれか知っている方、教えてください。
写真は順に、
1,表紙貼り。全面に糊を塗った布などの上にボール紙を並べてはるだけでよい。
2,そしてちょっとわかりにくいけどあけておいた溝の裏にボンドをつけたとこ。
3、そしてそこを使って合体し終わったところ。真ん中にあるのは重しです。これで表紙と中身の位置関係が動かなくなるので、見返しを表紙の裏に貼れば完成。 (ボール紙の真ん中に貼ってある白いもの(両面テープなんですが)はここでは無視してください。)
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