ハードカバー(上製本)には丸背と角背があって、それにはタイトバック、フレキシブルバック、ホローバックがある。なーんて書いたら専門的ですね。が、そもそもなんで本に背ってあるんだろう?和本には背が(というより背表紙が)ないよね。
それは多分、タイトルを入れるためですね。本棚に並べたときに何の本かわかるように。そしてそのためのものすごい(と私は思う)格闘の結果が上記三つの背のタイプ。背表紙をつけんがためにたいへんなことになってしまった。というのも中身を開いて読むっていうことと、背がついてるってことが実はすごく矛盾なんだよな〜。そんなこと普通はあまり考えないと思うけれど、手作りで様々なタイプの本をずっと作っていると「ああ、背表紙がなかったら、どんなに楽だろう!」と思ってしまう。
工程の途中、糸とじをしただけの本は、当たり前だけどとてもよく開きます。うちの教室の生徒さんも「やっぱり糸とじは良く開きますね」なんてその段階では言ったりするんですが、内心「ああ、そのあとがちがちに固めて背をつけたり・・どんどん開かなくなっていってしまうのです!」と後ろめたい気分になります。
ちょっとわかりにくい文ですみません。背表紙と溝についてはもうすこし続けて書いてみたいです。
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