ハードカバーってありますよね。これはなんとなくしっかりした感じがあって持ちごたえがする、なんか嬉しい感じがします。前に小学生の本作りのワークショップをしたことがあってそのとき、2ミリのチップボールをむき出しのまま折帖(牛乳パックの上下を切り離してつないでつくったじゃばら状の本)の表紙にしたら、みんなすごく喜んでいた。引率の先生が子供ってなにかこういうしっかりしたもの好きです、というようなことをおっしゃっていて共感したのを思い出す。(どんぐり、カブトムシ、石などなど・・・硬いかたまり・・)で、洋本の硬い表紙って何かそれ類するところを刺激してくるものがある。(革装の高級な小型の工芸製本なんて板金をうちだして作った車のようにかっこよかった〜)
でもひるがえって、かたい表紙の用途は?ってことになると本棚に立てておいといても中の紙がぐんにゃりならないように保存できる、ってことに尽きると思う。一方、四つ目綴じなどの柔らかい「和本」は平置きにするか、帙っていう硬いボール紙で作った物の中に包んで保存する。
で私が思うのは洋本は保護するボードが一体化したものだが、袋とじなどの和本は保護するものは別にあるものだ、ということ。だから同じ本でも保存機能一体化のものと分かれている状態のもの、ということで同じ土俵で比較してはいけないのでは、と思います。
ちなみに私が師匠(洋本の技術者)に聞いたはなしではヨーロッパでは昔はあまり本を箱にはいれなかったよ。とのこと。箱に入れたがるのは日本人の特性か、と思ったが、本が柔らかいから箱にいれたくなったんじゃないのって今思った。
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