今日も一日、教室。「糊」の使い方が難しい、ってまた私はしゃべる。
今の人って「でんぷん糊」は使わないもの。ヤマト糊とかフエキ糊はいまだにちゃんと売ってるけど、どのくらい売れているのだろうか。
使ったことがなければ、それについての常識がわかってもらえなくなる。
「こういうもんでしょ」って私が思ってる常識が言葉を尽くしたってわかってもらえない。(それも熱心に来てくれてる熱意あふれる生徒さんに)1つ1つ経験して、さらに理屈での理解が入ってはじめて、「腑に落ちた」感じになるんだろう。(カッターの使い方の方が、理屈を説明するとわかってもらえる)
私の最優秀?の生徒の感想にもありました
「糊の選択にはいつも迷いました」
と
そうか、糊を使う機会すらない
そういう事か
手紙も出さない 封筒に封もしない
小学校の図工の時間も圧迫されている
せめて図工用紙を使っても
セメダインのようなもので貼るだけか
一所懸命
本って雨に濡れたりしたらダメになるでしょ
でも製本って糊をつけて乾かすという事の繰り返しでもあるんだ
だからそのダメージを最小限にするため、いろいろ工夫するんだよ
とか
デンプン糊って熱と圧力で付くんだよ
と言ったりしてきたのだけどね
「手作り」という面では自分もろくな小学生じゃなかったからな。封筒には粘着剤がついてるしな。
でも、10年くらい前に掛け軸の作り方を習ったりして、
それとともに、留学してきた人たちの「反り」に対する気にし無さを見て、
やっぱりこの湿度ある国にそだった「糊使い」の技術はすごいと思う。
あと、でんぷん糊は熱と圧で付く、っていうのはぴんと来ないです。
私だったらなんていうかな。
やっぱり一言では言えないけど、
でも、熱と圧力は関係ない、と思う。
紙にでんぷん糊を充分時間をかけて塗ると紙が湿気で柔らかくなる。さらに少し放置して待つと、塗った糊の表面が微妙にかわいて、ツヤがなくなる。その状態で、貼る相手の紙などの上に置くと、位置合わせに少しずらすこともできるし、すんなりと、貼られてもくれる、というベストなじょうたい。
ああ、この辺、言っても、わかってもらえませんが。
あ、熱か 圧力で 早くあるいは強力につく
(熱&圧力 ではないです)
の書き間違い すみません
イチョウごてでミゾをつけていたのは
両方 併用?
最後に書いておられることは
表装なんかで使う 古糊?の状態みたいです
こっちも経験はないが
ykomさま
書き込みありがとうございます。
そういえば、イチョウは両方ですね。掛け軸の縁を折り曲げて貼るときもアイロン併用でした。
去年夏は、茨城大で紙の目実験を(正方形の1ミリ厚のチップボールの表と裏に紙を貼って貰って、その紙目の組み合わせによって「反り」がどうなるかを診て貰った)やりました。
糊はり実験も今度機会があったら、やってみようと思いました。
条件の設定が少し工夫が必要そうだけど。
結局は、つく、つかない、を、ある程度、経験してもらうしか、ないのでしょうから。