「気を学ぶ」の授業も2年目に入り、経絡の話に入ってきました。
簡単には書けないんですが、しかし簡単に言うと、経絡は生きているからだに張り巡らされているネットワークです。そう、これだけ言うと、ここから話を始めてもいいような気がしますが、陰陽五行説から始めて、中医での気の概念を一年、二十数回の授業で説明してから、というのが、なんとなくですが、わかる気がする。(それを経ないと単なるネットワークという概念になり、表向きにはわかりやすくなるけど、深い(つまり実用的な)理解にならないのだろう、と)
先生は、必ず、まず現代医学でいうとこういうことを中医(漢方)ではこういうふうに説明する、というように対比させて説明してくれます。
そして経絡は、解剖学を元にしている現代医学の見方では今のところ存在が実証できないもの、とのこと。現代医学でわかる全身のネットワークというと、循環器系(つまり酸素や栄養を運ぶ血流)、運動などを司る神経系、あとリンパ系だったかな?の3つ。これは解剖で観察のできるものなので存在を実証できるものですが、経絡は生きている人間にしか現れない働きで、何か実体が存在してるわけではないのです。
たとえば、足の三里というつぼを刺激すれば、胃が回復する、とか、経験からは、それぞれの部位が何かのネットワークでつながっているということは、わかっているわけです。
経絡という言葉はよく聞くし、当然実証されているものとなんとなく思っていただけに、意外な感じがしました。
あらためて、「科学」とは「科学的に実証」とはどういうことなのか、と、思いました。
一方、漢方の考え方や経験則を知って、実地に使えるようになれば、日常にとても役にたつと思った。「人」という謎の小宇宙を、体験することによって理解をしていくことは、誰にでも開かれている門のように思う。
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