小口金付け、箔押し。どちらも難しい作業。
昨日、金箔やさんから3枚掛という厚い箔が届く。ようやくこれで小口金付けを練習してみるつもり。大分以前から教室生徒さんの要望でやって、その時は、西尾彩さんに教えてもらったやり方でイギリスのちょっと厚い箔でやってなんとか付けていた。そのあと(これも大分前)、日本の普通の箔でできないかとやってみたのだがいまひとつ付きが悪く挫折。
金やパラジウムやプラチナを使った箔の作業は、難しい。(また書いた。)
タイトルの箔押しを入れることは教室でも注文でもあるのだが、「それなりに」やることはやってる。しかし、これでよいってレベルではないのは自分でわかってる。
そして、そんな程度しかできない、というのも癪だ。が、革の本をそれほど作るわけではない私。なんとなく中途半端なまま、技術レベルがどんどん落ちる。
なんとか金の技術を自分のやるものの中に取り込めないか。そうすればもっとやる必然性ができて、いい。
と、いう面が、製本にまつわる「金」にはある。(そうそう。あるフランスの製本家は、金のステイプラ綴じというのをやっていた。お値打ちを高めるにはいろいろの手を思いつくものだ。むろん、保存的に言って「さびない」っていう意味もあるにはあるだろうけど。)
いっぽう近頃は金のIpad1500万円、というものもあるそうだ。知り合いのブログから飛んで、見た。
製本で使うのは主に「箔」の形をした金。箔はものすごく薄いので、上記の3枚掛の純金箔(109ミリ四方)で一枚3〜400円くらいかな。普通にタイトルを押すとして、そんなに量を使うものではないので、高いのは作業代ということになる。
それから「箔」にはフィルムに金属と接着剤が蒸着された、ホイル箔というのもある。様々なパッケージに使われているものだ。手軽に押したり、押される素材の都合でこちらを使うこともある。これにも純金のものもある。
箔押しは、効果的に使うととても感じがいい。そして作業する人とすると、上手に押せると肉体的にも精神的にもとても気持ちいい。(しかし、2度目や3度目の押しでずれてだぶってしまったりすると、最悪。)
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