2012年10月 4日|ブログ|個別ページ| コメント(0)
『人体 失敗の進化史』(遠藤秀紀著、光文社新書)は、とても面白い本だった。
私は、「人」という種はどうやってできてきたのか、に興味がある。いろいろな生き物を解剖してみると、生物の歴史が見えて来る。
自分がどうやってできてきてるのか。学生のころ、個体発生は系統発生をなぞる(育って行く胎児の顔貌に現れてはすぎる、魚類や両生類やほ乳類の特徴的おもかげ。)という三木茂夫先生の授業を受け、えらく感動した。
この本の著者は、解剖をすると、進化というものはかなり行き当たりばったり、ということを強烈に思わされるようだ。変更がとても大きく可能な「生き物」というものの様子。すばらしい。そういうつもりでしたんじゃない変化を利用して、こうなったみたいなことが面白い。(自分のやってる製本にも、ちょっとそんな生き物のイメージを持たせたいといつも思っちゃってる自分。)そして、これはあまりにも無理なんじゃないか、というくらいの変更もある。
著者は「人」という種の進化は、失敗であろう、と断じている。
どきり、とする。やっぱり、と。
多分、ゴキブリのように、なが〜く繁栄していくことはできなのだろうな。
いずれにせよ、もっているものを活かして生きて行くしかない。骨盤おこしでも太極拳でも、正しいからだの使い方がある、ようなふうにどうしても思ってしまうのだが、身体は「こう、ある』だけで、それはどういうふうにも使える、ということが基本にあって、そしてさてどう使う?という自分からの問いがないといけないな、と思う。
といいつつ毎朝やってる「ゆっくり走り」で、ハムストリングス(ももの後ろ側)にテンションがかかって、そこの弾み(伸張反射)で進む、って感じが少し感じられるようになってきて、うれしい。(思っていたよりずっと股関節から前傾しないといけなかったようだ。)
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