2014年9月 7日|製本と教室|個別ページ| コメント(0)
8月16日から31日まで、初めてアメリカへ行った。
8月は自分の教室をお休みにしているので動きやすい。昨年知り合った、ミネアポリスのブックアーティストのSheila Asatoさんが、来るんならうちに泊めてあげるよ、と言ってくれていたので行ってくことにした。ミネアポリスにはMinnesota Center for Book Arts(MCBA)というブックアートの組織があってSheilaはそこで教えてもいる。 海外留学も経験がなく、出不精な私は、海外に行くのが気が重い。何かのきっかけがないとなかなか出かけないので、この機会は絶対にのがしてはいけない、と思った。そして、折角だからニューヨークも行ってみることにした。思い出してみると、大学の時に2ヶ月ヨーロッパを旅して以来の一人旅。
例によってなかなか気が進まない準備の中で、いく直前になっていろんなことが起こってきた。
非公式だけどMCBAで作品を見せてしゃべってほしい、と言われて、Book Arts Round Table(無料でアーティストを囲んで、作品を見たりしゃべったりする会)をやることになった。
たまたま日本に旅行中だった、Lindsay Nakashimaさんと知り合った。彼女は紙漉きの技術を持ち、今はボストンで製本も勉強中。彼女が1日ニューヨークを一緒に回ってくれることになった。(結果として、Jeff Peachey さんという製本修復家のアトリエを訪問でき、さらにボストンのNorth Bennet Street School(Lindsayさんが通う、製本科がある学校)やboston athenaeumという図書館の修復室も見せていただいた。)
ニューヨーク在住のRica Takashimaさん(大学の時の友人) にも、今度行くんだ、とメールしたら、ならば絶対にresumeを作って来た方がいいよ、と言われ、これも直前になって彼女に手伝ってもらって、書いた。(これはMCBAやJeff Peacheyさんに送るのに、すぐに役にたった。)
アメリカ行に合わせて、ホームページのリニューアルも進めていたのだが、その一番の目的としては、自分のやってきたことを時系列でながめられるようにすること。英文も入ったバイリンガルなものは間に合わなかったが、とりあえず30点あまりの作品の美しい画像を、出発の前々日にアップすることができた。
個々のことは、少しずつブログに書いていこうと思うけれども、 目的もはっきりせずとりあえず出かけたつもりだったのだが、実はすごく目的ははっきりしていたことがわかった。 ひどい英語で何度も自作を説明していくうちに(かつ、満腹になるくらい美術品や本を見たのも多少影響するかもだが)自分はどう逆立ちしても製本の技術者というよりはアーティストで、それを自覚してもっと意図的に「作品」を作っていかなければいけない。という気持ちを得た。すごい収穫。
アメリカへ持って行った本たち。これ以外に自著2冊も。
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