6月5日から11日まで香港へ行った。香港書本藝術節2015に参加したため。
香港で6月6日から14日まで行われたブックアートフェスティバルで、今回が2回目。 JCCAC 賽馬會創意藝術中心のL0ギャラリーで。 下は到着した時、一緒に行った豆本作家の赤井都さんと。
参加作家でありつつ、このイベントの全体を取り仕切るキュレーターである、 Tiana Wongさん(上の写真、私の隣)から招かれたのだ。 彼女は私の最初の本がでた2006年ころに私の教室を訪れた、海外からの初の受講者だ。 このような展開が待っていようとは全く思わなかったのでとても驚き、感謝している。 (香港の政府からお金を出させ、往復の飛行機代と宿泊代を出してくれた。その企画力、マネジメント力に驚く。彼女は香港豆本協会も主宰している。)
展示は私を含む4人の海外招待作家、15人の国内作家、「蛋誌」という2012年からTianaたちが始めている豆本シリーズの全作品、そして豆本の公募展、からなる。スポンサーの製紙会社の紙で簡単に工作的にノートを作れるコーナーもある。 期間中のイベントは作家や修復家のトークとワークショップ。 私は作品を5点持って行き展示(上の写真)、トーク40分程度、そして2種類のワークショップをやった。
海外招待作家は私以外は、赤井都さん、Mark Cockramさん、Jayne Dyerさん。
以前うちの教室で集中レッスンをしたAdelene Kohさんもシンガポールから来て、会うことができた。(上はふざけてるAdeleneとMark) Adeleneは私のところへ来たあと、Markのところで8ヶ月製本を勉強。今回TianaとMarkをつないだのは彼女。TianaとAdeleneはFacebookで繋がってるけど今回初対面。赤井さんは私の教室にも時々来てくださっていて、Tianaから「 声かけてください」と頼まれた。JayneはTianaの大学時代の先生。(このように全員が直接間接にTianaと繋がっている。)
私はMarkと、赤井さんはJayneと、それぞれルームシェア。 Tianaたちとローカルな美味しい夕飯を一緒に食べに行ったり、 泊まっているYHA Mei Ho House Youth Hostel でゆっくり朝食を食べながらダラダラといろいろ話すのがすごく貴重な体験だった。 Jayneは、オープニングの日に私が自作をいろいろと拙い英語で説明してるのを聞いていて、「あなたの説明はとても良かった、私たちは作ってるものややり方は全然違うけど気持ちに通じるものがある」というようなことを言われた。それが嬉しかったのもあって、別れる時に、ワークショップで作った名刺箱にメッセージを書いてプレゼントしたら、ちょっと涙ぐむくらいに喜んでもらい、ハグされて、またまた嬉しかった。
Markからはディプロマティックという言葉を教えてもらった。彼が先生をやったり審査員をやったりする時に心がけることで、外国駐在大使のように丁寧に中庸な気持ちで人に対応することだそうだ。
赤井さんとは初めて海外に招かれて来てる感想なんかをしゃべったり。
Tianaのまわりのスタッフたちもうまく連携がとれていて、素敵な村のイベントに招かれた感じで、親しみがもて、なんともいえずいい感じだった。この小さな輪は、どんどん広がっていきそうに感じた。(Tianaにいわせると香港の人々はまだブックアートの深くて広い世界を知らないから、なんでもかんでも一緒にやるしかなかった、とのことで、確かにそのとおりなのだろう。が、この区分けをしない状況が、私のような分類不能な作り手には好ましく思える。)
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