ちょっと前になってしまいましたが、7月21日から31日までアメリカ(ミネアポリスとサンタクルーズ)を訪れました。
ミネアポリスはMCBA(Minnesota Center for Book Arts)という場所で講習をするため。
サンタクルーズはJody Alexanderさんと中沢尚子さんを訪ねました。
Jodyさんはブックアーティストでこの3月東京旅行中に知り合いました。
中沢さんは東京製本倶楽部会員で、UCSC(カリフォルニア州立大学サンタクルーズ校)の図書館の修復室で修復の仕事をなさっています。
まずは、7月21日から26日までのミネアポリス滞在について。
MCBAは1983年にアートブックの作家や愛好家によって設立された機関で、アメリカ内でも活発に活動しているアートブックのセンターです。様々なタイプの会員が設定されていてその会費で運営されています。
世界でも類例が少ないブックアートのコンペを2年に一度行っています。種々の印刷機、紙漉きの装備、製本に使うプレスやシザイユや断裁機、ワークショップスペース、アートブックのコレクションの図書室、などが揃っています。
このMCBAが1、2階に入っているこのビルはOpen Bookという名前。Milk Weed Pressという小さな出版社や、カフェ、作品や紙グッズなどを売るショップ、朗読などもできるホール、小説などのワークショップなども行っているThe Loft Literary Centerという組織も入っていて、「本」ということでこれだけのものが集まっている場にしていることが、とてもすごいと思います。
私は一昨年、ここで教えているSheila Asatoさんと知り合いました。
昨年はSheilaさん宅に泊めてもらい、非公式ですがMCBAでアーティストラウンドテーブル(作品を見せながら、気軽に、いろいろ喋る会)をしてもらいました。それが今年の講習につながりました。 今年もSheilaさん宅と、去年知り合い今年はワークショップも受講していただいたMary Witkusさん宅(独自に作った日本庭園がとても綺麗です)に泊めてもらいました。 今年はビエンナーレの年で、MCBA30周年でもあります。
7月23日、24日に行った、私のワークショップはInventive bookbindingsというタイトルで、ハガキホルダーにもなっている半紙4つ折りの和本と、段ボールを使い立方体に仕上がる蛇腹折りの本を紹介しました。
ビエンナーレのプレイベントということで、参加者11名は、アメリカ内はマイアミやペンシルバニア、国外はガーナ、エクアドル、メキシコ出身と本当に国際色豊かでした。生徒さんたちはそれなりに器用で、1日6時間と時間にも余裕があり、Sheilaさんの通訳にも助けてもらいながら、トラブルなく終了。とても楽しかったです。 地元の素材を使いたかったのですが、段ボールや表紙に使うタイルやサークルカッターのことを事前に調査できなかったので、日本で事前にすべてカットし送付しました。当初、旅費は出ない、とのことだったのですが、講師料で厚遇してくれたり、自著を売ったり、サークルカッターも売ったりできたので、とんとんぐらいにはなったかな、という感じでした。
(以下、明日に続く)
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