朝早く、暗いうちから鶏が鳴き始める。それとどちらが早いかわからないくらいから、庭を掃く音、話し声が聞こえはじめる。それから短いフレーズの歌。明るくなってから外に出てわかったのだが、お姉さん達は、朝食を作って庭先で売っていたのだ。歌は、甘酒ふうのものと、揚げドーナツを売る売り声だった。
キャッサバ粉かトウモロコシ粉か忘れたが、それでできてるもので、ほんのり甘くて見た目も甘酒そっくり。もう一人のお姉さんは茹でたインゲン豆とそれにつける汁物を売っていた。甘酒とあげドーナツの方を食べさせてもらって、教会に向かった。マティアスは水浴びして上下白っぽいきれいな服でスエードのような真っ黒の靴でびしっとキメていた。
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