初日、いろいろ決めてないままに、スタートが遅く、
夕方名古屋について、まず、グローカル名古屋ホステル(きれいで落ち着く!)に荷物を置く。
都筑晶絵さんに教えていただいた本屋さん、On readingへ。
店主の黒田さんと東京アートブックフェアTABFのときのことなんかをちょっとしゃべる。
(TABFのとき、お向かいのブースのmuseum shop T さんにいらしていたことがわかり、その向かいだったのに〜と。ここでお目にかかれたのでよかったです。)
興味ある本が多い。置く本を選ぶってどんな感じなんだろうな、と思う。
発酵本特集で、そのメインの「日本発酵紀行」を買ってしまう。それと「すごい論語」も。
これから旅行始まるっていうのに、、、。
店内では傘のデザインの原画展や、併設のギャラリーでは横山裕一さんのかっこいい出版記念展もあってずっと居たくなる。
名古屋駅にもどって、ばーん!と、ひつまぶし食べて(並んだので、英語のオンラインレッスンはキャンセルしたけど、もしかしたら、並んで座って待ってる時にやれる、という目もあったか、と後で考えた)、
宿戻って、パブリックスペースで「未来が見えなくなったとき僕たちは何を語ればいいのだろう」のオンライン読書会。
ふと気づくと、エミリーは近くの机で革のノートを製本している。旅行のいろいろを貼るものらしい。
旅先でも、こんなことができてしまう、現代です。
翌日6日は、都筑晶絵さんに紹介していただいた原田薫さんを大府に訪ねた。
私は、教室業がメインなので、ものを作ってちゃんと売っている人を、すごいな、と思う。
雑貨やノートの類のこまやかな美しい商品がいろいろある。
「作品」は一点だけなんです、と刺繍を使ったイギリスの製本の協会のコンペで賞をとったものを見せていただく。
内容の、シェイクスピアのソネットを入力レイアウトからプリントまで全部やって、
表紙はシェイクスピアゆかりの建物の写真をプリントした布にさらに刺繍をした、というとても凝った作。
普段、売り物をいろいろ作ることが仕事の人が、
「『作品』というもの」を1つ作ってみた、というのがなんか潔い。
イベントで商品を売っているときに、カルチャーセンターから声をかけられて教えるようにもなったとのこと。
作る手間や技術を知ってもらえれば、値段に納得してもらえて、販売にも役立つのではと考えたそうだ。
いまのところ、習って作りたい人と買いたい人はあまり重ならない、という実験結果だそうです。
写真、右が原田さん。
原田さんの車で、豊田の都筑晶絵さんのアトリエへ送っていただく。
木の床や、土の壁、引き戸などが素敵な大きいおうちでした。お昼もご馳走になりました。ありがとうございます。
その離れを仕事場とされていて、そこは太い梁(これに登って遊んでたって!)や土間、大きな壺が印象的。
ご実家なので、こういうところで育たれたんだな、と、その建築美な雰囲気を味わいながら思いました。
大学生時代、フランスに留学して数週の製本講習を受けたあと、しばらく修行させてくれる製本工房は無いか、と、レルマで、製本工房の連絡先を聞いて、かたっぱしから電話して、という話だった。すごい情熱。
ほとんど断られ、たったひとつだけおばあちゃんアトリエ主のところがokしてくれ、確か1年弱修行させてもらった、と。
また、Hedi Kyleさんの新作の本も紹介してもらう。(早速アマゾンで注文しました。作ってみるの楽しみ。)
都筑さんはアメリカでKyleさんにも習っているのは素晴らしい。
それから、ベンジャミンさんと放課後?いつも二人でいろいろ新しいアイデアを試してた、などの話も。
(これはアスコナでの話だったかな。ベンジャミンさんも、製本の美しい構造がすごいなーと思う方で、いつかお目にかかりたいと思ってます。いや、なんかこの辺、ちゃんと聞いてないのがバレバレで申し訳ない。)
このようにして今の都筑さんがあるのだなぁと思いました。
この作業場には見せる作品はほとんど無い、というのが製本家らしかった。
やった仕事は手を離れて依頼主のところへ行くのだから。
ご自身や依頼主のいろいろな展示の図録で、お仕事を見せていただく。
どれも美しいです。すーっと、白い空気感。
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