来年、サンフランシスコ近辺の、小さな美術館での、日本のブックアートを集めた展示をするそうで、コーディネーター(キュレイター、かな)の篠原誠司さんが作品を借りにいらしてくださいました。
展示の概要を確認したら、またブログで書きます。
普段、学校などで製本の作例として見せてるのを、あらためて「作品」として眺める、という機会でした。
下、お貸しした作品の一つです。2018年ころの作品。
気に入ってるので、4枚も写真をアップ(が、畳んだところの写真がなくて残念。これピッタリ畳めるのです)。
これが展示されるかはまだはっきりしないけれど、これがブックアートなのかは、かなり「?」だなぁ、と改めて感じたので、ちょっと書いてみたくなりました。
NHKに出た時も、ロバート秋山さんに、
「これは「本」じゃないでしょう!」
と同タイプ(つまり
アクリル糸綴じ屏風)の作品に突っ込まれて、思わず、
「いや本ですよ、中に入ってるさまざまなものの質感や表情を「読む」んですから」
というような気分を表明したんですが、、、
まあ、普通に言ったら、本ではないですよね。
と書きつつ、ちょっと楽しい気持になる私です。
もともと装飾的なものが好きで、さらにルリユールっていうフランスの製本工芸を学んだことにより、表紙をどう飾るか、ということに興味が集中しました。
表紙があって、中身がある、その構造をどう作るか、という製本という作業にもとても興味が深まりました。
その結果、作品展を依頼されることになり、
表紙だけで表現する、ということを思いつき、
その果てがこの屏風状の作品なのです。
もしも展示されるとしたら、どんなふうなキャプションが付くのか、ちょっと楽しみです。「本である」と強弁するタイプの解説か、そうでないのか。
と書いてから、見直してみると、この作品は3面あるから片面3ページの
折帖タイプの作品で、そう考えると素直に「本」ですね。
(ちなみに、ロバートさんに見せたのは2面タイプでした)
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