先週の土日、ヒッポファミリークラブの『カバジェロスキャンプ』(通称:カバキャン)に参加しました。カバジェロスはスペイン語で成人男子。おとなの男だけの合宿です。ヒッポファミリークラブは、多言語を勉強でなく自然なやりかたで話すようになろう!という団体です。
こどもの海外留学を目指して参加する方も多い。うちの息子も小学校で台湾、中学でアメリカでホームステイをさせてもらいお世話になりました。
普段は、集まって、話したり、ゲームやダンスで体を動かしたり、多言語のストーリー音源を真似したり、ホームステイに行ったり受け入れたりという活動をしてます。
年齢や性別にこだわらず、平らな関係をつくるということをかなり意識してます。こどもたちに友達になってもらった、と喜んでる大人(男ですねだいたい、私もです)も多いです。
コロナを超えて5年ぶりの男合宿は、普段の「ファミリー」でのおとうさんとか夫とかの役目から解放されて、こどもみたいに大騒ぎでダンスしたり、飲んだりというのはもちろんそれだけで、非常に楽しかったです。
それだけでなく、企画グループがすごくいろいろ準備してくれてたのもあり、結構まじめにいろいろしゃべるのです。ヒッポは何か?なんで多言語をするのか?体験はシェアすることで抽象化され経験になる、などなど、哲学的な話なども、日常の活動から地続きでします。そもそもみんな知的ですから。
安くはない教材SDや参加費を払って入会し、さらに、一年以上かけてzoomなど使ってやりとりして準備し、合宿にまで来ようという仲間には、とうぜんすごく共鳴するところがあります。この活動には一言では言えないがしっかりとした核心があります。
人間は、生き物で、生き物が進化の結果ことばという機能を持つようになりました。
そのことばというものは蛾のフェロモンとかミツバチのダンスのように的確に意味を伝えるものではなくて、それぞれの人によって意味が変わってくる、妙な性質のもの。しかし、それによって今の人間の社会やコンピュウタなどの機械や文明の全てができたと思います。
多言語にアンテナを張って、あかちゃんが話せるようになっていくところを目の当たりに見ていると、言葉って変幻自在でますます不思議。
私は「進化」(あるいは生き物の変化)のストーリーが好きです。学生の頃に嵌った、三木成夫先生の38日の胎児の顔は、海から陸へあがる生き物のおもかげを宿している、という、ヘッケルからくる「個体発生は系統発生を模倣する」という考えに、心がジンとしました。
それとのアナロジーではないですが、あるとき「わかる」という機能、すなわち世界を分ける(理解する)機能ができて、それが「ことば」だったのだけど、それが「コミュニケーションにも使われるようになった」っていう考えが気に入ってます。
できたときは保温に役立っていた羽毛がのちに「飛ぶ」という活動を生み出した、ってすごく生物的なストーリーに思えて好きです。
最新の脳科学でことばの謎に迫っている酒井邦嘉先生の科学による解釈を身近で聞いたりできるのも、ヒッポならでは。その視点からみて私のお気に入りのストーリーが合ってるのか間違ってるのかわからないけれど。
私は「科学の人」ではないので、ただ直観でこれだな、と思うだけ。だからとてもフラフラするけど、あとで理屈が違っていたとわかったとしても、共振したということはほんとうだと思い、それでいいのだ、と思ってます。そして科学を解ろうとし、考えをリニューアルできたらよいな、と思ってます。
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