作品と展示
キンウワバ
2015／表紙の意匠と制作
198×299×7㎜（開いた状態）
けはいのしくみ展のために作った、ルリユールアンデパンダン。
ラクダのヌバック革に四角の金箔押しと丸のエイ革の象嵌で装飾しました。ヌバックとは吟面（革の、毛の生えてる面、つまり外側）を微妙に削って質感を作った革です。
この時のマイブームだった正三角形をもろに使って、内接する円と正方形でデザインしました。それ自体も気にいってますが、なんと言ってもこの金の色。フィルムの本金箔を使っています。が、最初押したときに、金の輝きが、ぬめっとして緊張感がなく、かなりがっかりな感じだったのです。どうしようっ⁉︎ってなり、いろいろと試す中で、この「消し」な感じのツヤにする技法を編み出しました。（配置や、金だ、ということだけなら全く同じなのに「がっかり」だったり「すごくいい」だったり、本当に人間の感覚ってわがままです。）
キンウワバは私の大好きな夜蛾（ヤガ）の一種です。これ、まさにその色なのです！（キクキンウワバとかリョクモンオオキンウワバとか居るんですが、そんな辺りの。）
黒い丸は、エイ革です。
