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個展「けはいのしくみ」の口上
2015年10月25日|ブログ|個別ページ| コメント(0)
個展が迫ってきました。http://yoyamazaki.jp/blog/2015/10/post-481.html
12月2日から7日、銀座のギャラリーおかりや、でやります。
例によって時間ぎりぎりでの直感で展開の真っ最中。
自分独自の表現を探るのがすごく楽しいです。個展のタイトルは「けはいのしくみ」です。
いろいろなタイプのものを並べますが、結局、「私が好きな感じ」を見せたいために個展をするのだと思います。好きな感じ、言い換えると美意識です。それを「けはい」と呼んでみました。(気配と書くと、きくばりって読めてしまうので、ひらがなにしました。)そして、自分の表現の核心にあるのは「しくみ」だと思います。私は「しくみ」で自分を表現したいんだな、と思います。
「本」が常にテーマとなってきたのも、それが実にうまいしくみで情報を伝えるメディアとなっているからで、その「しくみ」にしびれて、好きだったと気付きました。だから今は「製本」が自分のふるさとと感じるようになりました。そして、少しですが、ふるさとから旅立ったかな、と感じています。
常識では「しくみ」は、それによって何かをするための道具、という位置付けですが、私はどうしても、しくみそのものに美を感じてしまいます。物理学者が単純な式の中に何かを表現できたり、自然科学者がDNAの二重螺旋を発見したりしたことに喜びを見出すのと少しだけ近い感覚かも、と想像します。アート、工芸、実用品、などなどのカテゴリわけを気にしないで、
すなおに自分の感じる「好きなもの」を出してみようと思っています。
写真は、
ルリユール アンデパンダンと名付けてみた、ハードカバータイプのブックカバー。(ルリユールはフランスの製本工芸の意味、アンデパンダンは、独立した、などの意味で、表紙だけが独立したってニュアンスを表したつもりです。)
アメリカでのワークショップからさらに展開した、ニュータイプの段ボールキューブとそれを押さえる重し。(段ボールキューブは、段ボールに切り込みを入れるだけで開閉のできるしくみを作ったものです。重しは活字を溶かして作ってみました。)
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