2015/表紙の意匠と制作
けはいのしくみ展のために、一番最初に作った、アルミアクリルノートホルダー。
最初にはさんだもの、それは脱脂綿です。
雲にみたてて、綿を使うのは、大学生の時にやったのが始め。
当時の音楽メディア「カセットテープ」のケースに、黒い紙をコピーしたものを入れ、綿を挟みました。
「綿は動かすと形を変えてしまう。まるで雲のように。」あるいは、
「きみのこころは雲のように形を変えてしまう。カセットを取り出して音楽を聞くたびに。。」だったかな。
そのあと「脱脂綿を挟む」が復活したのは、2005年。そこから2014年、そしてこの作品。
コナラの葉は、春に大風の吹いたあとに新芽を拾って押葉にしたものです。ビロードのようにびっしりと毛が生えていて、光沢があり、見る角度で反射がかわります。天然のものとは思えない感じが自分としては大発見でした。
普段なんの価値もない落ち葉がタヌキのお札のように急に価値を持ち、脱脂綿は雲に変わって表紙を飾る。っていうあたりが好きなことなのです。